眠れない夜に

わが家の北側の壁には、蔦が這っています。その蔦の葉が今年も紅葉して実をつけました。ナツヅタというブドウ科の蔓植物で、実は小さな葡萄色で鳥も食べないすっぱい実です。

ふと、染められるのかなと思って調べてみたら、葉で染められるみたいです。でも、この蔓に鋏を入れることはしません。切ってはいけないような。何故かわからないけどそう思います。

引っ越してきたときはこの蔓を取り除こうと除草剤まで買ってきたのに、何故か、なにもしないで住み続けています。住み続けていると、気にならなくなってきました。時々離れたところからながめています。この蔦とは、つかずはなれずな関係なのです。

はなしは変わりますが、キタリスは冬眠をしないので冬に備えて3000個もの木の実を地中に埋めるそうです。それなのに、埋めたことのほとんどを忘れてしまうそうです。でもそうして残った木の実が春に新しい芽を出し、森を育てているそうです。今頃もせっせと木の実を集めているのかと思うと愛おしくなります。

秋の夜、草木やリスに思いを馳せてみました。