いつになく暑かったこの夏。換気扇が故障してしまい火の仕事から遠ざかっていましたが、ようやく朝晩だけは涼しくなってきたのを機に、近くの羊農家さんから分けていただいた羊の毛をやっと洗うことができました。息子が眠った夜に洗うため、少量の200gだけ朝のうちに湯につけ込みました。
夜11時過ぎ、つけ込み時に70℃あった湯は35℃まで下がっていました。表面に浮く油分をすくい取ると、茶色い液が現れました。つけ込みでかなり汚れが落ちているようです。タライに新しい湯とモノゲンを用意して、ひとつかみずつ洗っていきます。毛先の汚れもほとんど無くて洗いやすい毛。細かいゴミが多いのでこまめに湯を変えます。
1時間かからずに洗いが終わり、すすぎに入りました。手の感触でぬめりが全然無かったので、通常2回行うすすぎを今回は1回にしてみました。水気をしっかり絞った毛をザルにあけて乾かします。湿度の高いこの土地で手絞りの毛を乾かすのは3〜4日かかりました。この後毛ほぐしという作業をします。
羊農家さんに聞いた毛洗いの方法は食器洗いの洗剤を使うというものでした。以前にはこの地域にも紡ぎ手がたくさんいて、皆で集って毛洗いや紡ぎをしていたのだそうです。でもそれは昔のはなし。
手紡ぎ手織りのホームスパン。細々とでも、ずっと続けていきたいと思います。
毛洗いメモ : 毛 200g、モノゲン液 20cc(つけ込み用)+20cc(洗い用)、70℃の湯 8L、使った寸胴サイズ 10L
洗い上がり : 歩留62.5、サフォーク種の混合と聞いていたけど思ったより柔らかめ。ひざかけか、仕立て小物の生地にしようかな。