カリン

先日、工房でカリン染めをしました。カリンは枝や葉っぱから色がとれます。押切りという道具で葉っぱのついた枝を5〜6センチに切ります。1キロちょっと、欲しかったので、乾燥した枝を何本も切りました。ひたいに汗がにじむくらい、力のいる作業でした。

より色が出やすいように、アルカリ抽出という方法で煎じます。

香ばしい匂いが染め場から漂ってきます。昨年採取された枝だったそうですが、色は出ました。

染め場に2つの小さな木っ端がころがっていました。これも入れればよかったなぁと思いながら、でももう煮出しが終わった後だったので、持って帰りました。

染液に浸かった羊毛は、優しいミルクティみたいな色をしていました。媒染する前の、その色が、好きな色でした。いつかこういう色で、あたたかい布を織りたいな。

翌日、銅媒染をしました。酢酸銅を使いました。劇薬ではありませんが、すごい鮮やかな色が付いている粉。なんだかノドが痛いような気持ちになりました。実際には痛くないのかもしれないのに、痛いような気になるなんて…色って不思議。

銅媒染によって赤みの茶色に変化した毛。

この毛を使って、紡がれた糸を、実はなんと私が織りを担当するらしいのです。工房に来て一年、木綿の風呂敷やウールのマットなどいろいろ織りましたがそれはいつも紡績糸。手紡ぎ糸、ホームスパンを織ることは初めてです。

このカリン染めの毛が、どんなふうに布へなってゆくのか…楽しみです。

さて

自分の機は、休眠モード。ミシンと型染めの仕事がひと段落したら、また再開しよう…。

それから

blogも、もうすこし頑張っていきます。

二年目の秋

盛岡に暮らし始めて、今日でちょうど一年が経ちました。少しずつ感じる冷たい空気が、ここに来たばかりの頃の気持ちを思い起こさせます。期待と不安で心細いような、でも、ここで頑張るんだという強い気持ちのような。

時々 遠くに散歩をしても、旅をしても、帰ってくるのは、ここなんだなぁと、思った。ぜんぜん知らなかった街なのに、今はもう、知っている。

どんな気持ちを持って生活していくか、ちょっと見直してみようかな。

今、学んでいることを、どんな風に生かしていけるかな。

挑戦したり諦めたりしながら、少しずつだけど、前に進んでいきたいな。

淡い色の三毛猫がいた

秋まつり

山車の音頭あげがあるからおいでと言われて、日曜日の午後、盛久ギャラリーへ行きました。早朝からの仕事を終え、先ずはパンと飲み物を持って公園へ。城跡の石垣の横、急な坂道。登ったところにあったベンチでお昼ごはんを食べます。デザートに北海道土産のお菓子も食べました。9月にしては暑い日でした。

ギャラリーに近い坂を下って、本当は神社でお参りしようと思っていたのに忘れて、そのままギャラリーへ向かいました。

扉にはお休みの札が。ギャラリーは展示の入れ替えでお休みでした。ガラガラガラ〜と扉を開けると、来た来たと言いながらオーナーさんが迎えてくれます。

展示は無いけど、と言われながら奥の部屋に入ると、そこにはブティックのように並べられたたくさんの洋服がありました。ラックに下げられたシャツや上着。平台にたたみ置かれたカットソー、セーター。そういえば数日前に洋服をあげるねと言われていたんでした。

適度な位置にセッティングされた全身鏡を使いながら早速試着をしました。今の季節にすぐに着られそうなものから、冬の寒い時期、来年の春、夏に使えそうなものまで。いろいろな洋服の中から「便利そう」な事を基準にいくつかを選びました。時代的にはバブルの頃の洋服がほとんどだったので、中には笑ってしまうようなデザインの洋服もありました。それは紫と黒の細かい千鳥格子のロングワンピースで、前身頃に黒の人工皮革が大胆に配置されたものでした。肩はパットで大きく強調され、時代を感じます。さすがにこれは…ということで、そのワンピースはご遠慮させていただきました。

試着途中で、山車の音頭あげもちゃんと見てきました。

盛岡コンベンション協会の方たち。

正面は鯛を釣るえびす様。

後方は熊を担ぐ金太郎の山車でした。

最後の最後にオーナーのお姉さんからスニーカーとブーツまでいただき、この日は帰ってきました。

このギャラリーは私にとっていつもターニングポイントになる場所。来るたびに色々な出来事が起こります。本当に不思議。

色々な出来事は、またおいおいおはなしします。

いろいろな猫

ずっとないている猫が、アパートの近くに住んでいます。

あまりかわいい声ではない、ダミ声の猫で、しょっちゅうないています。

夕方に、近づいてみました。

家猫で、窓際に香箱座りで鎮座しています。

近づくとなきやみました。

猫を確認できたので、アパートの方へ歩き出したら、また、なき始めます。

不思議な猫でした。

夕暮れ時。

早く終わった工房仕事の後。

画材屋さんに行くという先輩について行った店先に、猫の看板がありました。

あんまりかわいくない猫でした。

いろいろな猫と出会う日でした。

虹画堂。欲しい筆が売っていたので、また来ようかな。

春の出来事

4月の終わりに、伸びたミルクの爪を切るために実家へ行きました。

お正月以来の神奈川。

ミルクは実家ですくすくと成長しています。伸びれば、鼻の先から尻尾の先まで80センチくらいあるんじゃないかと思っています。

ノルウェージャンのような大きな猫との暮らしに憧れがあるので、ミルクが大きくなって嬉しいです。

またいつか一緒に暮らせる日が来ることを楽しみにしています。

盛岡に来て、もう半年が過ぎました。

日々、新しいことを懸命に覚え、また今の自分に出来る事を考え、行動して、その先に発見があったり反省があったり。

この連休中は、イベント出店にも挑戦しました。

盛岡から少し南、花巻市で年に二回開催されている「土澤アートクラフトフェア」に初出店しました。

ひつじの手帖という屋号を決めて、織り、染め、縫い物、参加作家それぞれの特性を活かした制作作品が並びました。

初日は三万五千人、二日目は二万七千人という来場者数!たくさんの人に見てもらうことができました。

それと同時に、どうしたらもっと作品の良さや面白さを伝える事ができるのかという、ディスプレーやアプローチの仕方の難しさを感じ、今後の課題も見つけることができたように思います。

ものづくりの時の動機が曖昧だと、作品に込もる物語も薄くなってしまう。

作り手と使い手が直接交流するクラフトフェアだからこそ、“思い”が作品の魅力につながるのかもな…

そして、まだまだ力不足だな…とも思うのでした。

縫製の仕事が落ち着いたら、織りのほうもやっていきたいなと思っています。

もしかしたら、機を譲ってもらえるかもしれない、という話があります。

それも楽しみにしつつ、この盛岡での生活をしっかりと全身で感じて、たくさんのことを吸収したいな。