投稿者「oraka」のアーカイブ

羊の毛

近くの羊の牧場で、去年刈られた羊の毛をもらいました。

広げてみるとしっかり乾いていて穏やかな羊の匂い。

家での毛洗いは少量ずつしかできないと思い、300gずつを袋に分けて入れます。全部で1465g!お試しとはいえたくさん。

羊たちは牧草地でおもむくままに暮らしているので、藁がたくさん付いています。でも、外国の草みたいにとげとげはしていないから毛ほぐしでハラハラ落ちそうな予感がします。

サフォーク種に何かが混ざっているそうで、服地向きなのかなぁ。早く洗って紡いでみたい。

 

木彫の店のお話

阿寒湖のほとりに木彫の店美鈴という好きなお店があります。老夫婦と1匹の犬がいて、古い木彫の作品がいっぱいあります。商品と呼ぶより作品と呼ぶほうが似合うお店です。2回目に訪れた時に木彫の銘々皿を買いました。クルミの木でできていることと、もう10年だか20年だかずっと前に作られたものだということを教えてくれました。初めて来た日にも見ていて、手には取らずに帰りました。それからずっと心の中に残っていました。次に来た時にあったら買おうと、密かに思っていました。想像していたより安くてびっくり。2つのうちのどちらを買うか少し迷ってから、こちらに決めました。次に来た時にもうひとつがまだそこにあったら買おうと、また密かに思っています。子どもの離乳食用に良さそうなプレートも見つけたので、きっとまた訪ねるはずです。知らない土地に住み始めて一年、好きな場所がふえてきています。

春来たる

家のまわりに芝桜が咲きました。この土地に住み始めて1年が経とうとしています。引っ越してきた6月にも、確かこの芝桜は咲いていました。今年もまた咲いてくれてうれしいな。

春は好きな季節です。昔は秋が好きだったのに、いつのまにか春が好きになっていました。寒い地域に住むようになって、春の訪れが心地良く嬉しい気持ちにさせてくれるからかもしれません。それと、春の山々の色が好きです。淡い何色もの緑がモヤモヤと重なりあうあの色が大好きで。桃色の花たちも気持ちを晴れやかにしてくれるから、いい。そんな景色に勇気づけられて、また機に向かいたくなってしまいます。とはいえ産後の身体は思うように動かず。先ずはゆっくり糸でも紡いでみようかな。

糸がふえてきたら、また紹介します。

こふな草染め

差し毛をまぜた白い毛を、こふな草で黄みどり色に染めました。少ない量ですがゆっくりと着実に今の目標です。

わが家には入居当初から部屋のあちらこちらに釘やフックがささっていて、機道具の収納に一役買っています。染めた毛はストーブで暖まった部屋の天井から吊るしておくとすぐ乾きます。こんな色の雲なんてないけど、部屋に浮かぶ雲みたい。

今日はクリスマスですが、何も変わらない日常。ストーブの上には大根を入れた鍋。今晩か明日の晩は、今年2回目のおでんにしようかな。

 

クルミ染め

岩手の実家から採ってきていたクルミの樹皮で、半年ぶりに染めものをしました。50gの少ない毛を用意して、ストーブの上でゆっくり煮出しました。

夜に毛を入れて、寝る前に火から下ろして一晩。翌朝、染液から出すと、赤みのあるベージュにしっかり染まっていました。本当は酢酸クロムで媒染する予定でしたが、良い色になったので無媒染で終わることにしました。クルミはタンニンが多く含まれているため媒染しなくても毛に色が定着します。

残液でもう少し毛を染めようと思ったら、12時頃に寒気と眠気が来てしまい、毛布にくるまっていたら眠ってしまいました。お昼ごはんを食べ損ねて14時、昨日作ったとうふ白玉とあんこをおやつに。仕事したい気持ちよりも横になりたい身体を優先させています。

残液で染める毛は何にしようかなぁ。部屋はカードかけの途中の毛がいっぱい。考えながらもソファーから立てずにいます。

岩手のクルミ。鍋からあがる湯気のにおいは懐かしいような山のにおいがしました。