北の暮らしの思い出

 

真夜中にこどもの夜泣きで目が覚めてから寝付けなくなってしまい、静かになった部屋でひとりiPhoneを眺めていたら、二年前に行った水族館の写真を見つけました。

水族館プティ。名前の通り小さな水族館で、確か遅い時間に立ち寄った道の駅の中にありました。

日中は海面が凍るほどの極寒の中、漁港で釣りをして(臨月なのに)、町の小さな釣具屋さんでやっと手に入れた塩イソメに興味を示す魚は居るはずもなく。だけど大きなお腹を抱えて転ばないように雪の上を歩いたり釣れないと分かっていながらシャーベットみたいな海に釣り糸を垂らしたりしたことは思い返せばいい思い出。

厚岸はあっけしと読みます。北海道の地名は読みにくい漢字が多い。厚岸も最初はなかなか読めなかった地名。道東の沿岸にあり、牡蠣が有名な町です。三陸の牡蠣は大きくて磯の香りが濃いですが、厚岸の牡蠣は小ぶりでさっぱりしているので何個でも食べられてしまう危険な美味しさがあります。

水族館プティには牡蠣の殻が成長していく展示がありました。綺麗に並んだ貝殻と、什器のピンクと水色との配色がとても可愛らしいなぁと思って写真を撮った記憶があります。壁の展示も、手前に置かれた三角の階段のような物が、シンプルに境界を示していて素敵でした。

北海道の暮らしのひとこま。

また機会があれば思い出とともにこちらでふりかえりますね。