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林檎の枝染め

 

草木染の記録です。

岩手から北海道へ移住する前にいただいた林檎の枝。4年前に剪定されたものでしたがアルカリ抽出しなくても大丈夫でした。今回染めたのは中細の紡績糸です。染料は100%で糸と同量を用意。34cmの長さに細かく切りました。その方が色が出やすい。媒染は錫酸ソーダ2%、クエン酸6%の先媒染。

染液の抽出は2Lの水で30分沸騰させながらを計3回。とれた液に湯を足して大体糸の3040倍になる量に調整。媒染も染色も3040℃から始めて沸騰にもっていく。

今は濡れていて濃く見えているから、乾くと少し淡く感じるかもしれない。

雪が溶け、部屋にあたたかい陽が差し込む季節。自然と身体も動き出す。

機には今、すこし時間のかかるノッティングがかかっています。これを終えたら、また違う素材の織りに挑戦予定です。

 

 

 

大人とは

小学生のころ、早く大人になりたかった。早く20代に。早く30代に。早く40代になりたかった。大人になればこのもやもやが晴れると思っていた。

なのに、学校を卒業しても、社会で働くようになっても、その願いはなかなか叶わなかった。

それが、何故かいま、ようやく終わったと最近気付いた。同時に、気付くのが遅かったとも。思い返すと時代を謳歌した思い出があまり無い。遠い未来にばかり想いを馳せていたせいかもしれない。心ここに在らず。常に足が地面からちょっと離れた感覚。

わたしにとっての「大人」は、ただ年齢を重ねた人のことではなくて、世界中に散らばっているかけら、今生きていくために必要なかけらを、感じて、受け入れ続けた人だったのかもしれない。

「かけら」は、ある日のできごとだったり、出会う人だったり、場所だったり空気だったり食べるものだったり使うものだったり、いろいろ。本当にいろいろ。それが自分に合っているかどうかも重要。

ここ数年、外に向いている意識を内にすることを続けてきた。いつもそうするのは難しくて、いつもいつもできるわけではない。せっかくいい調子だったのに、落ち込んだり体調を崩したりうまくいかない事はたくさんある。その度に外に散らばってしまった氣持ちのかけらを中心にもどすような作業をこつこつしてきた。

この気づきのきっかけをくれたのは子育てかもしれない。この子は何が好きで何が苦手?嬉しい?悲しい?笑っていたかと思えばあっという間に泣き始める。気持ちにまっすぐな子ども。表情、体調、動き、雰囲気、小さな身体から発せられるエネルギーのサインを観察しているうちに、「自分を知ること」「受け入れること」が身についてきたのかもしれない。

この文章、もしかしたら自分にしかわからないかもと思いながら、それでも文字にしてみた。

もう早く大人になりたいとは思わない。もや は晴れていて、今を見つめている。

あたらしい事ができそうな気がしています。